社長の声
2011年3月22日 火曜日

 


日々刻々と状況が悪化する原発問題に加え、被災地でご苦労を重ねられている被災者の方々、本当に胸が痛くなることばかりです。


そのような中「速やかに従わないと処分する」と消防隊に圧力をかける海江田経済産業相の発言にはあきれ返るのを通り越して悲しい気持ちになります。


人として絶対に言ってはならない事をあのお立場で簡単に口に出してしまうのは、過去の人生の中で、窮地に追いやられ這い上がる経験をしていない何よりの証拠と見ます。


「自衛隊は暴力装置」と発言した仙石さん、あなたも同じです。


その自衛隊の皆さんは今、被災地で自らの命を顧みず必死で救助活動を繰り広げられています。


仙石さん、あなたは今どこで何をされていますか?


官さん、先週末の現地視察、「悪天候の為延期」ですか?


つい数日前、あなたは「命がけでこの窮地を脱する」ことを国民に宣言されたのではないですか?


まあ、現地に出向いても安全なところをおつきのSPの方々と共に長い行列を従えてチョロチョロ歩くだけで、高い経費を無駄にするのがオチですから結果的に視察延期は正解でしょう。


制服をボロボロにして一生懸命頑張ってくださっている自衛隊の方々、消防団の方々、あなた方は我々国家の誇りです。


それに引き換え、同じように制服さえ着ていればそれでよし、とまでは考えていらっしゃらないにしても、どこかのファッション雑誌のように襟元をピーンと立ててモデル気取りのように作業服を着こなされる蓮ほうさん、こんな時期にも外観・容姿は気になりますか?


これ以上、世界に恥をさらす無様な行動は是非差し控えていただいて、本当にお国のために何が出来るかを真剣に考えていただきたいものです・・・。


 

2011年3月18日 金曜日



企業の発展の基礎のひとつに、「その時代に応じた便利で有効なもの」に携わることがあると思います。


今の時代で言うと、コンピューター関連、いわゆるIT産業、半導体や電子部品に始まり、先端機能を搭載した家電、自動車産業等が挙げられ、世間の脚光を浴びています。


しかしその傍ら、それらの先端技術を支えてきた、職人技を要するいわゆる「ローテク」産業に陰りが見え始め、先般のリーマンショック時には多くの優秀な職人技を持つ中小零細企業が看板を下ろしました。


私のよく知る、金型工場もその荒波に耐え切れず、工場閉鎖を余儀なくされました。


その会社は、経験40年以上の職人さん数名で運営されておられ、数ミクロンの仕上げを指先の感覚で寸分の狂いも無く仕上げる技術や、機械加工では不可能な微細な加工を手作業で図面通りに仕上げる技術等を多数お持ちでした。


もし、この会社をもう一度、今から立ち上げようとしたら、恐らく50年以上の歳月が必要だと思います。


そんな貴重な企業が消えていくということは、大げさかもしれませんが国家的損失のように感じます。


目先の売り上げや利益がないと企業は存続できないことは明らかではありますが、この国全体が、もっと「古いものに敬意を払う」気質があれば、違った形でそれらの素晴らしい技術を後世に伝えていくことが出来たのかもしれないと思うと、無念でなりません。


戦後、資源の無い我が国が、世界に君臨できたのも「もの造り」をまじめにやってこられた先人達がいたからこそです。


今一度、「もの造り」に携わる我々は世界に誇れる国になるために、地道な努力を怠ってはいけません。


 

2011年3月17日 木曜日



先日、アメリカ人の友人から以下のような激励のメールが届きました。


「大きな被害を受けた被災者の皆さんに心からお見舞い申し上げます。遠く離れたアメリカの地で報道を見て、悲しみと共に、日本という文化の素晴らしさとモラルある日本人の素晴らしさに感動しています。あの壊滅的な状況の中で、略奪があるわけでもなく、それどころか長い列を一糸乱れずひたすら順番を守っている人々の姿、人を思いやるという信念に基づくモラル精神こそがあなた方日本人が世界に誇れる国民であることを世界中の人が知っています。そのような素晴らしい日本人が作った文化は必ず復興するものと我々は信じています。」


私の知りうる範囲でも、お得意先や関係会社の工場が壊滅的被害を受けています。


今、私達がなさねばならない事は、お得意先、下請け、ライバル会社等の垣根を取り払い、高い次元で日本の産業の復興を成し遂げなくてはならないということです。


例えば、被害を受けられた同業者、ライバル会社の仕事を、復興を遂げられるまでの間、責任を持って引き受け、復興された時点で速やかにお返しするというモラルある高次元での協力体制のようなものが絶対に必要です!


運搬の問題、コストの問題等、ハードルは高いと思います。


でもあの寒い中、列を乱さず数時間も給水を待っていらっしゃる被災者の方々のことを思えば、誇り高き日本人として、被災を免れた我々は当然やっていかねばなりません。


平穏無事なときに作られた企業間の垣根を今こそ取り除き、国の一大事であることを深く認識し、全国民が一致団結して復興のために全身全霊で動くべきときなのです!


私は、祖父や父から「戦後の焼け野原から復興した日本」の話を聞いて育ってきました。


でも今はそのことを私達年代が後世に伝えていく立場となるのかもしれない覚悟が必要です。


有言実行、私達は今日から活動を開始します。